#01:青い空を見上げて
今日も みんな笑顔で と願う
空の向こうで待つ人よ
世界は今日も輝いて見えますか?
#02:薄い緑色の空、一瞬の出来事
本当にこれでいいかなんて わからない
自信を持って踏み出せるほどの 自身もない
でも この場に留まる気など とうに失せた
もう後戻りもできず 先にも進めず
ただただ家路を辿る
日が傾き いつの間にか青空が
薄い緑色の空、
一瞬の出来事
その時 感じる
僕は消えるかもしれない と云う可能性に
そしてその中に
いつまでも持ち続けるであろう希望に
簡単な言葉で片付ける日常に
言い訳しかないなんて 後悔が残るだけだろう?
誰かが呟いた声が 響くこの空に
僕はいつまで希望を持ち続けることができるのか...
#03:突然の陰り(かげり)
さっきまで綺麗な青空と眩しい光が満ちていたのに
気がつけば 突然の陰り
さっきまで地面に伸びていた自分の影も 雲に隠された
ただ自分の影が見えなくなっただけなのに
何故か怖くなった
#04:薄暗い世界
まだ お日様は眠ったまま
まだ 街も眠ったまま
この薄暗い世界で 僕は「ひとり」 とり残されたよう
漠然とあった希望は いつのまにか見えなくなって
縋りつくことにさえ 恐怖をおぼえた
きっとまた訪れるであろう希望に 希望は持てず
この暗闇に 身を委ねる
消えゆく輪郭に安堵し
朝日を迎える頃には 僕は闇と共に この世界に沈んでいく
#05:細い爪のような月、ひとつ
暗くなったばかりの空に
弱々しい 細い爪のような月、ひとつ
反射するだけの光は
地上を照らすには弱すぎて
自分の形を見せるのさえ おぼつかない
あなたは 地上の光に侵されながら
早く闇に消えることを祈るの?
それとも全てを照らすことを願うの?
今日もまた 少し影を増す 儚い三日月
#06:嵐の前触れ
嵐の前触れ
君の声が遠退いて
君の姿は 雲の向こうに消えてしまった
僕も この雲に呑まれ 君に会いにいこう
#07:空がないている
風が吹き ビルの間を奇声をあげて駆け回る
雲が広がり 暗い影が迫り来る
空がなく ぽたぽたと透き通った雫を落としながら
空がなく
空がなく
空がないている
#08:雲ひとつない青空の下
すべて見透かされているようで
なんだか 少しはずかしい
雲ひとつない青空の下
ちっぽけな私が高い高い空を見上げた
柄にもなく 手なんてかざしてみて
届かない空に夢でも抱こうか
青空にうつった世界が
なによりも優しく見えた
#09:虹の端を探しに
目に映るは 青い空
視界いっぱいの青い色の中には
虹
夢の中にでもいるような 心地
このまま どこまでも行けるのならば
虹の端を探しに
セカイの果てまで歩いてみようか
#10:空を切り裂く眩い光
雨が降りそう
真っ黒い雲がどこからともなく沸き出た
薄い青い空はきれいに黒く染まった
雨の匂いが近づいてくる
もうあと一歩
でも空からは何も堕ちてこない
替わりに空を切り裂く眩い光が西から差し込む
どうやら今日は夕日が勝ったらしい
これで干したままの洗濯物の心配はいらなくなった
さて、早くお家に帰ろう
#11:星が囁く夜
夜風に紛れて さらさら さらさら 囁く声
静かな夜だから さらさら さらさら 声が光る
この中に君の声はあるのだろうか
まだ聞き分けれない僕
君に辿りつけるまで
あとどれだけかかるか分からない
ごめんね 許して
こんなあまい僕を
星が囁く夜
君を見つけられるまで
声はどこまでも続いていく
#12:恵みの雨を一身に浴びて
静かに降り始めた雫は
いつしか 強い雨
緑は 恵みの雨を一身に浴びて
その葉を垂らす
私も浴びれば 恵みの雨として
受け入れることができるだろうか
#13:眩い太陽を見つめることが出来ずに
答えは出ていた
ただ怖かったんだ
だから目を逸らし続けた
今だって ほら
眩い太陽を見つめることが出来ずに
目の前を手で覆う
でも困ったことに
光は指の隙間から届いてしまうんだ
目を瞑っても
瞼に光を感じてしまうんだ
もうそろそろ 逃げるのはやめよう
#14:わたがしのような白い雲
めずらしくお洒落なんてして
青い空の下を歩いてみた
いつも忙しなく 目を伏せて歩くこの道も
少しキラキラして見える
聞こえる賑やかな笑い声
行く先には笑顔の人
バックには華やかな街並み
控えめに覗く青い空
ゆっくり浮かぶわたがしのような白い雲
そう 今日は約束の日
#15:赤い太陽が沈む時
いつか消える日がきたら
真っ赤で奇麗な夕日で目を焼こう
そのまま呼吸が止まったら
きっと後悔なんて夕日が一緒に焼いてくれる
今日も日が沈む
赤い太陽が沈む時
パキッと音を立てて 爪が欠けた