#独り善がり
汚いモノが たくさんあって 息苦しいです。
何処に行っても 全て 塞がれて、
抜け出すことができません。
何もかも忘れて 過ごす瞬間も、
何もかも全てに 飲み込まれる瞬間も、
暗く閉ざされた瞬間も、
同じ時間なはずなのに、、、。
早く 速く
誰も気付かないのでしょう?
僕がこんなにも 苦しんでいる事を、、、。
#うず
いらない後悔の渦が
いつか私を飲み込むまで
気付かないフリを続けましょう
#冷めた世界
うるさい時間が流れる
僕は 何にも関せず ただ外を見る
僕が窓越しに見ているのは
ガラスの外じゃなくて
ガラスに反射した このガラスの内側の世界
#器官
頭はいらない 何も考えたくないから
目もいらない 何も見たくないから
耳もいらない 何も聞きたくないから
手もいらない 何も触れたくないから
足もいらない 何も動きたくないから
でも 口と心は必要
口は 叫ぶのに必要だから
心は 私自身だから
#檻
心は躯の中に
他人は壁の外に
心は心の中に
自分は自分の中に
#今更
廻りが汚いとばかり思っていたけど
今日気付いたことは
私が一番汚くなってしまっていたこと
#降切 [コウセツ]
きっと私が泣き叫んでも 去って行く貴方達を
私は止められない。
声を枯らし 足掻き苦しんでも
誰も振り返らない。
私は何もかえられない。
私は何の救いにもならない。
私は何にも必要とされない。
#嘘奇行
嘘を吐いた私は まだ治らないまま
嘘を吐いた事にすら まだ罪悪感が持てず
きっとずっとずっとこのまま
#雨上がり
雨上がり 日が射して
少しだけ
世界が浄化された気がした
#遠くの線
馬鹿みたいに死に逝く時間を
ただ ぼんやり眺める
手を伸ばせば届くかもしれない
でも この手は膝を抱えて握り締めたまま
#透ける空
涙を流せば 浄化されると思ってた
でも垂れ流す液体は ただ意味のないもので
それに浸っている自分がいるんだ
曖昧な意識の淵で 浮かびながら
薄青い空の向こうを 透かす
声が届くことはもうないかもしれない
#混濁
また同じことの繰り返し
また私は都合よくあなたを試す
結局は本気じゃないでしょ?
なんて勝手に決め付けて
本気じゃなければ
その手を握り返せたのに
#墜落する君の姿と私の影
そこに堕ちて逝くのなら
どうか私も道づれにして
無理にでも私の手を引いて
さらなる深みに導いて
全てが黒に染まるのなら
どうか私も引き摺り込んで
重力のままに私の肩に圧し掛かって
さらなる闇へと沈めて
お願いだからひとりで逝かないで
置いていかれることより
共にいけないことの方が
何よりもつらいから
お願いだからひとりで逝かないで
お願いだから 共に────。
#プラント
街で漂う私はプランクトン
頭から緑が生える君達は 光合成の虜
いらないから 還っておしまい
美しきは 無法の大地
消滅すべきは 意識の錯乱
#摂取
人が食事をすることが
こんなにも滑稽なものなのか と思ってしまった
そこまでして生きる必要性が
今の僕にはわからない
#糸きり
これでも私は誰かの何かになっているんだろうか
これでも私は世界の歯車のひとつになっているんだろうか
それにすら相当しない
ひとり取り残されたように感じるのは
もう随分と前に
全てを諦めてしまったせいなのだろうか
#蟲溜まり
私の周りには虫が湧く。
それは 例えば部屋の隅にできた溜まりや
それは 例えば黒い口から飛び出る言霊や
それは 例えば頭の後ろに燻っている空虚や
そんなものから湧き出るんだ
だんだんとその虫は鮮明になって
振り払っても消えなくなる
指先から少しずつ 這い上がる
それなのに抵抗なんて考える気力もなかった
私の周りには虫が湧く。
それは 例えば私の足元に落ちた影から